2017-05-15 ■ 睫毛の光沢を 君は放棄して 悪い風が詠む 色眼鏡に肯く 淋しい香水は 誰にも届かず 口癖が溢れて 忘却を演じる 慈愛の足枷を 僕は厭忌して 古い夢が弾く 蜃気楼に佇む 哀しい天性は 何にも望まず 憂欝が穢れて 終焉を嘆じる 「唇の距離」