2016-12-20 ■ 文字盤で刻む 克明な詩篇に 墨の獰猛さが 罪深く沁みる 美しい装丁は 命すら磨いて 群星に託した 百年後の初恋 気管支で憎む 簡潔な台詞に 空の冷酷さが 心無く落ちる 忙しい肉筆は 暦すら裁いて 折紙に隠した 五秒前の遺言 「朽ちぬ枯葉」