2015-09-03 ■ 年老いた僕に 手を伸ばす君 清潔な寝台の 一輪の向日葵 君は涙で歪み それ故美しい 瞳に刻み付け 僕の物とする 遠のく喧騒に もう何も無い 僕の空は暗く 君の空は淡く 団扇の涼風で 骨肉も緩めば 惜別の口紅が 頬を少し彩る 「看取る空」