ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


老人は微笑んだ

苦労なる走馬灯に

軍旗を追想して

骨の指で触れる

 

兵役の為に往く

恋人の敬礼姿に

泣き濡れた日々も

恨み抜いた日々も

 

彼は嘘吐きだから

そっと手を取った

僕は必ず帰るよ

紅を舐める口づけ

 

平穏は彼の形見で

子孫は私の恋文だ

過ちと呼ばぬまま

天上にも誇らしい

 

 

「少女の戦争」