2015-02-09 ■ ウツによく効く嘘を 砕いて鼻から吸った時 電信柱は行列を成して 愛する自由に歓喜した ある柱は子犬を感電させ ある柱は少女を轢き摺った その行進は夜空を渡り 賑やかな唄が降り注いだ 電信柱の後に付き添い 遠くの星まで着いたなら 地球が急に恋しくなった 自分が急に恋しくなった 彼らの愛は恐怖と違わず 最後は全てが無くなった そこで効き目が切れたから 僕は思わず手首を切った 「愛の電圧」