ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


悪い知らせを届けるのは

いつも電話のベルでした

喧しく延々と不愉快に

僕を責め立て脅迫します

 

時には脳みその中で端末が

鳴り響く幻を視ています

受話器が不在の街なかで

鈴の音が意地悪く急かします

 

僕はやり過ごす術も無く

癇癪が収まるのを待つのです

或いは他人の乳飲み子が

泣き喚く姿を眺めるように

 

決して受話器は取りません

それが僕の過ちだとしても

取ってしまえば貴方まで

失うことを知っているから

 

 

「もしもし」