ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


産気づいた必死な妊婦を

乗せた凶悪なタクシーに

轢かれて死んだこの僕は

バランスが取れているのかな

 

果たして血濡れた幼児には

何と教えてゆくのだろう

罪の果実はあまりに苦くて

安楽にさえ影を落とすが

 

僕は彼らの傷痕の為に

何度も何度も打ち潰される

存在自体が悪とされても

信号機の色は変わらない

 

生きる罪児も大人になれば

恋に落ちては泣くのだろう

そして命に僕が視るのは

嵐で詩集が靡くような生涯

 

 

「罪のバランス」