2014-07-18 ■ 影は点滅して 僕を此処に縛る 形を失う一瞬 夜の闇は僕なのに 存在を確かめて 安心する白色 少し橙が混ざり 表面をそっと滑る 蛍光灯のせいで 視えるものに苦しむ 瞳を掻き毟っても 痛みは錯覚に止まる 僕の中の誰かが 光の粒を呪った後に 或いは心の地縛霊が 偽りの宙で目を潰す そして静かな暗黒に 僕は宇宙の魚となった 「蛍光灯の亡霊」