ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


影は点滅して

僕を此処に縛る

形を失う一瞬

夜の闇は僕なのに

 

存在を確かめて

安心する白色

少し橙が混ざり

表面をそっと滑る

 

蛍光灯のせいで

視えるものに苦しむ

瞳を掻き毟っても

痛みは錯覚に止まる

 

僕の中の誰かが

光の粒を呪った後に

或いは心の地縛霊が

偽りの宙で目を潰す

 

そして静かな暗黒に

僕は宇宙の魚となった

 

 

「蛍光灯の亡霊」