ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


盲目の夢遊病者は

偽物の景色に恋をする

空は淑女の宝石で

海は少女の胎内だ

 

貴方の躰が分からない

その頼り無さが愛おしい

ジャズの鍵盤を耳にして

世界は夜だと気づくのだ

 

騒がしい街並みも好き

蜃気楼で肌が汗ばむ

囁きたちは転調し

自分の命と交感する

 

孤独は恐れに及ばずに

ただ胸に灯る郷愁の

裸足で駆ける幼子を

脳裏で再生を繰り返して

 

 

「盲目の幸福」