ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


月光が照らす泥沼は

その灯火を吸い込んで

地中深くの煉獄で

深海魚を飼っている

 

時折落ちてくる人間の

泪や言葉や罪悪を

全てそのまま飲み込んで

魚に餌とし与えてる

 

その泥沼で裸になって

泳ぐ少女と少年の

目に映るのは幻の海

あの日無くした海岸線

 

少女は魚に逢いたいと泣く

少年はただ手を伸ばす

そして運命は結実して

彼女の骨だけが輝いている

 

 

「魚が泳ぎし泥沼に」