2014-04-22 ■ ミンチになった合挽肉を 父と信じて泣く子あり それを捏ねては丸める母に 畏怖と嫌悪を抱きつつ 昨日眺めた昆虫図鑑に 答えは全て載ってると知り 形は人間の自らの生態に 疑問を持つのも止められない 父の焼ける匂いがする 馨しき肉食の起爆剤 生命の歓喜、本能の品格 堪え難き欲望に理由をつける 白々しくお皿に並べられた 父の面影残した肉達磨を 慎重にナイフで切り分けたなら 子の胃袋は罪悪の露で満ちる 「幼子の贅沢食」