2014-04-12 ■ 若き紫煙が肺を満たし 萌芽するは地獄の花か 吐き出す諦観は当てもなく 宇宙の風に散らされる そして旅に出る段取りに 誰もが一片の憎しみを持つ 誕生における副産物が 世界の熱量を僅かに刈り取る 祈り程よく雲にもなれず 願い程よく雨を降らせず 蒸留された毒の正体に 自分が全くの過ちだと知る ならば今夜も健常を喰らい 蛍火になって神経を解すぞ 酸素に焦がれ窒素と混じり 希薄になってまだ責められても 「正しく不幸な煙草」