ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


世界に倹約な神様よ

この臆病で丈夫な僕に

失う勇気と傷つく覚悟と

信じる理由と生きゆく口実を

下さい。下さい。下さい。

 

僕の手が憎しみに染まるなら

或いは突然過ぎたなら

こんなにも日々が痩せることはなく

まるで今は広がる砂漠のように

静かに駄目になっていくのです

 

世界に偏屈な神様よ

この生真面目で愚かな僕は

不幸の意味も不安の価値も

絶望の利潤も明日の色も

知らない。知らない。知らない。

 

どうか僕を置いてかないで

平穏な顔が何より耐え難いのに

心の喪服に調和を着込んで

語り理解し泣き暮れることの

何に意味があるのでしょうか

 

世界に満足な神様よ

この無能で健康な僕には

癒すべき詩編や省みる余裕や

微笑む器量や享受する懸命さが

足りない。足りない。足りない。

 

 

「惜別のワルツ」