2014-04-02 ■ 野兎を喰らった狼は 愛とは野生と理解して 吠えて吠えてまた吠えて 闇夜に朝日を灯してる カマキリ程の本能に 何より憧れ嫌悪する 口の中の血の味は 舌を這いずりよいお味 ――怖い夢を見たの ――あの人が死ぬ夢 ――丸飲みにすら許せず ――味わい尽くす夢 狼は月の裏へと逃げる 少女となりて裸なままで そして僕には出逢える前で 言いづらい事だと胸で泣く その嗚咽に一片の 狼の牙がチラリと光る 「狼はカマキリになれない」