2014-03-18 ■ 三月に産まれた殺し屋は 最初に僕の春を殺した 残酷に芽吹いた命らの その哀しみを切り裂いた 少しこなれた殺し屋は 次に僕の雨を殺した 濡らした憂鬱の犠牲者の その真相を海に沈めた 調子が出てきた殺し屋は そして僕の朝を殺した 陽射しを浴びて焼け焦げた その目の玉をくり抜いた 死期を理解した殺し屋は 最後に僕の嘘を殺した 世界の終りは加速していく 生きてる僕に立ち止まらずに 「三月の殺し屋」