玩具を壊してつけた掠り傷
350mlを飲み干した喉
悲しいくらい大きなベッド
ジッポオイルの錆びた匂い
パソコンが奏でる交響曲
カーテンが開くことの無い窓
野良犬の残した色褪せた肉
苛つく時の爪を噛む癖
薬の服用の為に作られた水
その旨みだけで罪を知る魚の肝
水色絵具を塗り重ねた後の孤独
眼鏡を外した時に見える風景
眠気を覚ます不幸なニュース
無暗に泣ける読み切りの漫画
自由を叫ぶ不自由な革命家
含み笑いに明け暮れる日々
僕を閉じ込めた合わせ鏡の悪魔
忘れていくいつかの思い出
いつでも赤い貴方の耳と頬
「今は寄り添う事が必要だった」