ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


僕の肺の中の虫たちは

夜になるたび騒ぎ出す

僕の弱音や癇癪を

餌に喰らって暴れてる

僕の心が傷ついて

愛が狂ってしまっても

この虫たちは変わらずに

僕の酸素を奪ってる

 

いつか心臓まで旅をして

僕の息の根を止めて欲しい

それとも熱い唾液と共に

あの子の寂しさを汚すのか?

そうやって僕に後悔させて

追想の大人に変えるなら

僕は子供の残酷な夢から

醒めずに眠る植物になりたい

 

そして僕が虫たちを嫌えないのは

彼らのおかげで痛みに気づき

逃げ損なう強さを知ったから

厳しい世界の片隅で

傷跡だらけになる少女の腕の

切実な温もりを知ったから

虫たちは僕の魂に纏わりついて

満月のように水面を照らす

それが例え偽物であっても

手が届くだけの悲しみがある

 

今、血液が涙と同じ味がする

何故だかとても熱さを感じる

淡い原風景が僕を待っている

僕も虫のように羽根を震わせて

いっそ僕こそが疎まれながら

何処までも行くのだと決めるのだ

そして誰かの臆病風に

上手に乗って空から落ちる

一匹の害虫になるのだから

 

貴方が僕の名前を呼んだ気がした

それが今では何より懐かしい

 

 

「僕の中の弱虫」