根暗なテレビは呟いた
私はしょせん広告装置で
無垢な人々を騙す仕事を
誇りもないまま続けていると
僕はテレビが嫌いだから
あれを見ると馬鹿になるから
毒電波に洗脳されるのだから
そのプラグを牛乳に浸してやるのだ
(アア、それで毒素が抜けると言います)
しかしそうぼやく気の毒な顔面に
バッドを振り下ろす事だけは
とうとう最後までできなかった
物言わぬテレビのピカピカは
いつかサイボーグの心に変わる
その時は差別主義者なこの僕を
感電する血液で殺して欲しい
そして彼らに映るのは
僕の死を知らせるワイドショー!
「テレビ革命」