ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


どうか神様お願いです

僕を許さないで下さい

誰よりも多く傷ついて

誰よりも酷く汚れさせ

誰よりも辛く睨まれて

誰よりも惨めな朝を下さい

 

心の底から笑えぬように

何かといつも遠慮するように

誰も僕の心を唄わないように

類似の輪には入れぬように

寄り添う痛みを沢山集めて

死ぬまでそれを背負わせて下さい

 

気付けば死んでいるような

痕跡すらも残さぬような

思い出話にもならないような

全ての涙を無駄にするような

そんな抜け殻の人間でいますから

 

(愛は届かない

 夢は叶わない

 言葉は宙を浮いて

 理解は得られず

 恩恵は見過ごして

 一切の感傷はなく

 またその資格もない)

 

だからだからお願いします

この娘だけは許してください

僕の過ちで不幸になった

僕の怠慢で悲しくなった

この娘の小さな失敗を

この娘の憂いたこれからを

許して欲しい 許して欲しい

もう、これから、きっと、ずっと

この想いだけが僕の温度なのです

そして貴方が僕に応える時に

罪悪の雨にようやく虹が架かるのです

 

 

「罪悪の雨が降る」