2013-10-16 ■ 夜に架かった虹を渡って 月の裏側へ降り立った 其処でようやく逢えたのは 遠吠えで喉を嗄らした狼少女 月はいつまでも綺麗だから 僕は彼女をワルツに誘う 友に奪われた恋人の唄を 共に奪われた温もりにのせて 虹の袂で眠る愛玩犬も 潤んだ瞳を呼び覚ましている こんなにパステルな心地には 冷たい空気が宇宙を映す 生傷だらけの裸足を鳴らし 恋は贅沢品だと知らしめた だから僕らは恋慕を捨てて 地球に回って鼻をすすった 「夜に架かる虹」