2013-10-07 ■ 言葉を重ねていくたびに 黒い傷跡は増えていく 其れを手首が引き受けて 詩編はリスト・カットする 嘘しか吐けない唇や 終末詩人の自己満足 全てを確かめ受け入れて 詩編はリスト・カットする ただ其処にある心だけ 泣かせてやると意気込んだ 死の洗礼だと嘯くも いずれ寂しい大木を抱く 模倣ですらない温もりに 僕はきっと気づけない 赤い涙が流れていたら 少しは痛みを憶えていたの だから、今夜も、病めた祈りに 詩編はリスト・カットする 「リスト・カット」