2013-08-13 ■ 梱包用のカッターナイフを 夜空の黒に突き立てる 僕の秘密を刻み付けるたびに 失っていく軌跡の愛を知る 儚き言語のその実存に 僕は口を介するのを嫌う 誰かが誰かを誰かに見立てないと 言葉の位相さえ許されない 暗号の解読と称する恋に 彼らは容易に手を伸ばすけれど それは忘れた想いの臓腑を 引き摺り出す事に他ならないよ 残酷な文言に惹かれているの その為に僕は手指を残しておく 全てが活字の潔癖さに侵されても 貴方に捧げると誓ったのだから 「ニアイコールテキスト」