貴方様を想いますと
温もりや囁きやその視線に
心が壊死をし始めるのです
貴方様を想いますと
哲学や感性やその傷跡に
心が赤い嘔吐を繰り返すのです
貴方様が想いますのは
社会や文学やその深淵で
わたくしは雨の中に秘密を隠し通すのです
貴方様が想いますのは
世界や思い出やその独白で
わたくしは夏の陽射しに殺される覚悟なのです
貴方様、ああ、貴方様
貴方様がわたくしなしで幸せになれる現実が
わたくしにとってこの上なく愛おしいのです
貴方様が貴方様である証明に
わたくしという数式は必要とされなかった事が
いっそ貴方様が殺した幾つもの概念に
わたくしを加えてはいただけないでしょうか
わたくしは貴方様が一人で泣いているのを
ただ知っているだけ
ただ知っているだけ
貴方様を愛しています
だから貴方様を信じる事はありません
貴方様を赦しています
だから貴方様とはここでお別れです
「イコールノット純愛」