ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


たまには四行詩でないものも。

貴方様を想いますと
温もりや囁きやその視線に
心が壊死をし始めるのです
貴方様を想いますと
哲学や感性やその傷跡に
心が赤い嘔吐を繰り返すのです


貴方様が想いますのは
社会や文学やその深淵で
わたくしは雨の中に秘密を隠し通すのです
貴方様が想いますのは
世界や思い出やその独白で
わたくしは夏の陽射しに殺される覚悟なのです


貴方様、ああ、貴方様
貴方様がわたくしなしで幸せになれる現実が
わたくしにとってこの上なく愛おしいのです
貴方様が貴方様である証明に
わたくしという数式は必要とされなかった事が


いっそ貴方様が殺した幾つもの概念に
わたくしを加えてはいただけないでしょうか
わたくしは貴方様が一人で泣いているのを
ただ知っているだけ
ただ知っているだけ


貴方様を愛しています
だから貴方様を信じる事はありません
貴方様を赦しています
だから貴方様とはここでお別れです




「イコールノット純愛」