ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


赤いマジックで腕に書く
「些末、些末、これにて終焉」
その大げさな魔法陣は
僕の痛みを和らげてくれた


体中の足跡を辿るのは
「気づけ、気づけ、これから孤独」
鏡で逆さになった世界で
その文字だけは正位置だった


僕が僕の血を見ないことに
意味が有ったとするならば
貴方の心配を払拭するような
作り物の笑顔で彩ったこの場所か


ついにはカッターナイフを振りかざす
「痛い、痛い、それでも恋慕」
懐かしき人の忠告を忘れ
甘美な罰を求める僕などの




「痛まない呪文が欲しいだけ」