ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


サッと茹でた若いセロリに
焼いた鶏肉を巻き付ければ
人間の器の出来上がり
感受性なき寂しい入れ物


それを齧った貴方の白い歯
瑞々しいその潔さを眺め
僕はいくつも人間を作り
そして殺した神様の思想に気づく


テーブル一杯の思考力も
お皿に盛りつけた魂も
真摯に優しく夢中になって
貴方は構わず平らげた


だから今貴方の胃の中には
数億万の人間が居て
生きて悩んで恋などに落ちて
たまには神様に祈ったりさえするのだ




「人類は胃の中で」