2013-02-19 ■ 囁く声の熱量は どんな吐息よりも膨大で チョコレートも溶けるほど あの娘を裸にさせるほど 内側に籠った熱病に 私は魘され夢を見る それは確かなる神様の肋骨 それは遥かなる命の答え合わせ そうして目覚めた翌朝には 体温の冷たさに恐ろしくなる 寝具は私を見放すけれど 私の傍で笑うはだあれ? 穢れた優しさは愛を殺す 自意識を失うわたくしに その所在無き誠実の紛い物に 誰も囁いてはくれないこの夜に 「囁いてよ」