2013-02-12 ■ アームカットの代償が 安くついたと嘆いてる 今では腕に一本の線 夢物語のような傷 昔は血にも濡れていた 幾何学模様で美しかった まともになりゆく過程ほどに 死は手を繋いで空に堕ちる 安全剃刀が折れるほど 死人を愚かに抱きしめて欲しい 誰にも証明できないと 気取って心を騙ろうか 傷はいずれか癒えるかな しかしそれこそ過ちだろう 忘れる事実が欺瞞なのだ だって愛など二つとないぞ 「腕を切り裂く甘き事」