2013-02-10 ■ 雨の日には喉が渇くと 僕が嘯くその夜に 煙草の煙は雨に負けて 地を這い煉獄へ落ちていく 寒さが辛い二月には それに相応しい恋の灯が点る 僕の永遠を引き伸ばし それを吹き消す夢を見る 煙草は僕の愛だと言う しかしとっくの昔に燃え尽きて もう一本吸おうとする僕に 薄情者めと悪魔が囁く 愛の灯りは雨には負けず 僕の吐息の風には負ける 独りぼっちは寂しいなどと 感じる間もなく死んでやるのだ 「煙草と雨と恋人たちと」