2013-01-05 ■ 風俗女の唇は いつもたっぷり濡れていて 口蓋の中を蠢いている舌が 僕の命を捕まえる 六千円の恋心 今ならお得に味わえる 本気になったら哀しみが 不遜に夜街に降り積もる 病気になれない人があり 嘘で救える十五分 それから先が知りたいという 子供が僕に喚いて急かす 涙は核兵器に匹敵します 彼女は嘯き笑い泣き 詩人になれない僕が言う 貴方は幸せなストーブなんだと 「風俗女」