2013-12-13 ■ 恋をしてると言わないで それは悪魔の囁きだ 僕を僕とする最後の糸が 髪の毛みたくプツンと切れた 詩人に恋が成立するなら それは此処とは違う場所 体験談を綴ったならば 僕は正しく死なねばならぬ 温もりには慣れる事なく 追想によって僕は愛された それでみなもは満ちていたんだ 貴方が石を投げ入れるまでは 恋じゃないよと僕は答える この先に続くは寂しき果実 齧った蜜をさしだす僕は 千切れた糸を小指に結んだ 「寂しき果実」