2013-11-17 ■ 躰を金で売る情婦ほど 命の値段を知る者はいない 女同士の噂話で 存在論の解を遂げるのだ 僕らの街の上空を 飛来していくミサイルは 幾つの価値を見いだすか その灼熱の可能性に どこまで他人でいるつもりか もしも弾頭のサイボーグと 寒空の下の色女が 互いで答えを見つけたら 正しく軽く下らない 命の値段が換算されよう 指一本だけ宙を指し しかし僕は多くを見ずに 幸せな尊厳を摂取するのだ 或いは死にゆく子供のように 「塩辛い正しさ」