悲しい嘘も
永遠の孤独も
冷たい涙も
真っ赤な狂気も
耐え難き現実も
届かない祈りも
白々しい不幸も
飽和した悲しみも
ほどけていく心も
許されない罪も
全て貴方から貰ったもので
貴方に少し触れた気がして
だから僕にはそれが愛しい
小さな詩編も
間の悪い詩編も
不器用な詩編も
頼りない詩編も
酔い溺れた詩編も
夢のような詩編も
何処かにある詩編も
病み始めた詩編も
解かれない詩編も
恥ずかしげな詩編も
全て貴方に贈ったもので
貴方を忘れる事などできずに
だから僕はそれを護るの
「それを胸に」