ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


天才の効用は
つまりは奇跡の連続性であって
或いは永遠の約束
凡庸に許されぬ神話的勝利
悲しいほどの選民主義に
一切を排した運命の強奪だ


僕は悔やみ続ける
僕が僕を殺したあの日
君も一緒に殺していたら
こんなにも惨めな命を
晒し許し受け入れ笑い
君が君でない他人になった事を


人でなしの意味は
つまりは常識の廃棄であって
或いは戸惑いの選択
凡庸に許されぬ哲学的喪失
苦しいほどの懐疑主義に
一切を飲み込む神様の性癖だ


僕は祈り続ける
僕が僕を許せるいつか
君もそれまで心を止めず
こんなに素晴らしい命を
愛し讃え楽しみ笑い
君が君のまま星になる事を


僕は優しく息を吸い
そして汚く息を吐く
それから鼓動は止まらずに
打鍵の音だけピタリと止んだ





「プラスとマイナス」