賢く優しい少女には
誰もが知らぬ秘密があって
それは海底の宝箱に
そっとしまっておくようなもの
少女の言葉が確かなら
僕はそれを探さねばならない
肌を重ねるとは違う方法で
宝石を抱きしめてみたいのだ
水面には彼女の情緒が波打つ
掬ってみると過去に零した言葉が色めき立つ
この中に沈んでいくなかで
僕はいつまでも新鮮な気持ちでいたいと思う
呼吸で壊してしまわぬように
注意深く考察を紡いでいく
ヒントになりうる彼女の潔白さ
僕の知らない彼女の反逆心
気丈で確かな少女には
誰もに言えぬ切なさがあって
それを知りえた僕はいつしか
寂しい気持ちを忘れられるだろ
「想いの恋慕」