ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


亡霊は言葉を反芻し続ける。

唐突に希望が持てなくなって
踏切が僕を目の敵にし始めたら
頭の後ろ辺りが点滅を始めてしまうんだ
唐突に希望が持てなくなって
ぶつかる人々で痛いと涙がこぼれたら
眼窟の奥辺りの光が途切れないかと心配になる


其れでも僕は負けたくなくて
情けないって泣かれなくなくて
夜空がピコピコ光ってるから
命が柔らかいから
僕が在るから
幸せに向かって飛び降りる


本当は癇癪が精神を内面にし
ポケットの吸殻の熱が星になって
右腕が酷く汚れてしまったことを口にする
本当は癇癪が精神を内面にし
隠した顔の唇の動きをなぞられて
少女を殺すスナッフがここで僕を睨み続けている


それでは僕は大丈夫でいたくて
ごめんなさいと抱きしめられたくなくて
朝は小鳥が愛してるから
音が追随するから
僕が線だから
幸せに向かって飛び降りた


その間の一瞬に
僕の心は詩を書いた




「亡霊」