ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


私はここにいる私は
今生まれたこの私は
直ぐに反芻の中で死にます
ええ、必ず死にます
死んでしまいます


もしも言葉の上でだけ
愛というものが成り立つならば
私も彼女と違いなく
胸がときめく水中に
溺れる夢を見るかしら


遠い遠い貴方が素敵
一度も会えない貴方が大好き
私とは全くの他人で
私に気づくことのない
泣きすぎた貴方を愛しています


いつか空が落ちてしまう前に
私の吐息だと知ってください
いつか全てがチリになる前に
私の恋慕だと想ってください


もう私は死んでしまうけれど
間違いなく死んでしまうけれど
紡ぐならただ、私の知りえた僅かな
愛、と言う強かな表記にだけ
その中の私に生きている私へ




「私という名の詩」