ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


ごめんなさい不実です
僕の死にたいはちっぽけで
惨めでくすんでちっぽけで
なのに僕は負けました
ごめんなさい不実です
僕は恋など知らないくせに
僕は命を知らないくせに
なのに僕は負けました


ごめんなさい不実です
僕の傍さえ独りです
僕の外は暗い海です
ごめんなさい不実です
僕の痛みが分かりません
僕の不幸を知りません
ごめんなさい不実です
僕は奪われた痕跡です
僕は見抜かれた嘲笑です
ごめんなさい不実です
僕は啄ばまれた小石です
僕は知られない詩篇です


ごめんなさい不実です
僕を僕とし、生きうる鼓動は
こんなにも脈々とときめき
不実です
不実です
僕は生きたいとそれでも願う
不実です
不実です
どうしようもなくかき乱されて
不実です
不実です


知ってしまった
知ってしまった




「不実」