ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


ああ、ああ
(悲しみに身が引き裂かれそう)
(最近は酷く疲れて、疲れてしまう)
少し休んでしまいたいのです
(僕が反転してくらくらする)
貴方を知らずに貴方が好きです
(だけど僕など好かれないだろう)
(僕など決して報われないだろう)
心を喪ってしまいそう
(こんなにも貧弱で醜い私)
(僕の好きな人に僕が好かれた事などトンと聴かない)
(何故僕は頑張れなかったのかしら)
(命は不運なものだ)
(信じることの出来る世界はどこ)
僕の謝罪を誰彼が待っているのです
(まだだ、きっと僕は疑われている)
僕の言葉など意味を失ってしまえば好いのです
(月が綺麗なのに)
僕は酷く侮蔑されても仕方ないのです
(だから僕の代わりに泣かないで)
(月は綺麗なのにうまくゆかないの)
僕は元気です
(病気だと言ってしまえたら)
(苦しいと伝えられたら)
僕は元気ですよ
(駄目だ酷く傷つけてしまう)
貴方は忘れてしまいましたか
僕も忘れられようか
(貴方が好きでした)
(目が見得なくなるほど好きでした)
(空が分からなくなるほど好きでした)
苦しいなど分からない事です
(明瞭さを帯びず僕の隣に居る)
(助けて、欲しい)
悲しいなど反射反応に過ぎないです
(この深い悲しみなど僕の物ではないはず)
(僕を睨むな、恋心)
(僕を誘うな、分からぬ悲実)
(私はどうすれば伝わるのだろう)
(痛みなど無かったはずだ)
(透き通る空気が欲しい)
(人生は飽きと怠惰と神経で容易く殺されるものだ)
(彼女のことは何も知らない)
(熱情の熱量の総量は幾分で買える?)
(ああ、目が見えない)
(面白おかしく生きるなど無理だ)
(僕の好意など傲慢)
(どうすればこのお節介な生命が)
(ああ)
夜が随分と長くなりました
(昼を知らない)
僕は暫くは気丈なままです
(隠し通すは不実の屍)
貴方が忘れないならば
(貴方がもしも忘れないならば)
貴方に魘される私を
(酷い熱病を)
知ってください
(許して)
僕の不純を
(見透かされた醜さを)
許して
許して
(許して)
許して
(許して)
(許して)
(許して)
許して


滞りなく恋を
命を夢を雨を




「大きな声では言えようがない」