半端に歪んで、先は見えない。
もしも死ぬほど人を愛せたならば。
大切だとか、目の前に崩れてきているのに何を言おう。
悲しきかな、僕らは何もかも、世界は何もかも有限だ。
泣き出してしまうのか、こんなものなど何も。
淡々とする言葉ならばいつだって何もかも。
響かせようとしているだけなのに。
所詮、僕は僕の好きな完成高き世界を美しく見つめる人にはなれない。
努力によって世の中を切り開けそうも無い。
届かない手は疲れて伸ばすのをやめてしまうのみ。
壊れた声でそっと触ってほしい。
見つめてほしい。
そう、だといってほしい。
溶かしてしまいたい。
ひき殺されてしまう。
症状は悪化。
何一つ輝かないそれへ。
夏は過ぎて空は変わっていくという
のに、僕は若干の苦しさを抱き
命さえあればなんでもできるという
のに、一切れの紙をまた破り捨てて
たどり着きたいな
僕と彼女が混じる場所
一人にならなきゃいけない
そういってドアは熱を帯びず
とてもとても簡単なことなんだという
のに、僕の口からは意味は生まれず
死にたいというやつは自惚れだという
のに、今日の日差しも眩しすぎて
もっと欲しいんだ
限りなく有限に近い心
誰も期待しちゃいない
好意が耳に入ることの無い部屋
もっと強くならなければいけないという
のに、僕の綿のような謝罪は擦り切れ
もっとがんばらなくちゃいけないという
のに、何かが壊れた音がして不意に見回した
「心情の先」