零時の刑は
季節を戮した
哀毀の里で
総画を泳げど
置換の蜜は
綿花を転じて
能相の堀で
稗史を倣った
繋辞の霊は
離接を鞠した
再起の後で
凹角を戦げど
未刊の膣は
天下を免じて
蓬窓の糊で
乃至を祓った
「苦き著述」
芸術幼女言語の最深部。
或いは美型詩の実験場。
塑像の許で
慢性を誘って
破顔を濫し
牢記し焙じた
運星の靴に
交換を興して
有機の罪で
多層を訳した
模造の外で
産制を纏って
裸眼を叛し
抛棄し老じた
燻製の欝で
往還を殺して
通規の弓に
野葬を託した
「沁む値札」
夜驚の膜は
夢精に揺れた
私心の息で
垣籬を詮じて
端局の釜で
空席は積った
離接の貧で
返詞を隷して
魔境の厄は
油性に群れた
威信の式で
千里を演じて
寒極の弾で
痛惜は曇った
秘説の燐で
恋矢を聘して
「マイナー」
運指の淵で
拝跪を呷って
徒消の森は
満限で嘆じた
枢機の弓は
野情を作して
鍵の内含を
嚢子で拒んだ
憤死の裡で
哀毀を量って
喪章の鳥は
短言で慢じた
湧起の炭は
叉状を訳して
凪の回雁を
後翅で望んだ
「蔭る心象」
句点の累で
陋巷に抗した
的の晏起で
桜花を戻して
数刻の月は
倒置を則した
陽の保清で
破線を雇って
流転の杭で
鴻荒に聾した
痕の慢気で
孟夏を脅して
痛哭の隙は
相知を督した
砲の余生で
野戦を掃って
「凶暴な机」
殺気の幕は
夢裡を透いた
迂遠の弓で
幼歯を負って
回視の肚は
怖畏に暮れた
塗絵の妻は
当道を逃して
末期の柵は
掏摸を剥いた
所以の膿で
横恣を酔って
敗死の殻は
句意に触れた
釣餌の沼は
能動を鎖して
「審美の許」
階前の雨は
迂拙を崩せど
幕の野生で
養価を洩した
補欠の虎は
痛覚を服して
脳の総記で
際限は鳴った
愛染の亀は
苦節を写せど
役の磨製で
猛火を汚した
吐血の洞は
風格を尽して
躁の納期で
内言は去った
「フィルム」