骨董の月が
闇を羨んで
記録映画に
独白してる
顛末は脆く
泪声の美景
聖域を葬り
幻想に縋る
活版の花が
罪を呟いて
自殺未遂に
嘆息してる
真実は苦く
恋心の溺死
憧憬を模り
礼讃に睡る
「或いは妄言」
芸術幼女言語の最深部。
或いは美型詩の実験場。
骨董の月が
闇を羨んで
記録映画に
独白してる
顛末は脆く
泪声の美景
聖域を葬り
幻想に縋る
活版の花が
罪を呟いて
自殺未遂に
嘆息してる
真実は苦く
恋心の溺死
憧憬を模り
礼讃に睡る
「或いは妄言」
口紅の不貞が
僕を魅了して
正しい言葉は
最前線に病む
鎮魂歌が昇る
暗闇の永遠に
悪夢は美しく
面影を辿った
体温の想起が
君を熟知して
烈しい音色は
核爆発に咲く
飛行雲が残る
快晴の結論に
心理は忙しく
溜息を廻った
「空で逢瀬を」
不細工が祟る
愚鈍な道化は
星座の灯光で
初恋を点ける
指環は疲弊し
孤独に鈍って
一途な遊宴を
宇宙で演じる
美意識が篭る
無骨な詩人は
胎児の淫蕩で
口癖を埋める
林檎は背理し
数多に実って
浮気な憧憬を
子宮で詠じる
「想う落伍者」
読点の休止で
恋文が磨かれ
丁寧に択んだ
感嘆詞は咲く
日曜は永くて
不遇に溺れる
言葉が氾濫し
嗚咽を秘める
光彩の微笑で
神様が望まれ
乱雑に紡いだ
精神史は熟む
横顔は聖くて
讃美に溢れる
寝息が静穏し
帰結を避ける
「愛しき便箋」