ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


憧憬が薫る

写真の色は

桜花に佇む

春を残した

 

君は高雅に

翼で抱いた

白を怨んだ

僕の難しさ

 

剃刀が悟る

虚言の種は

夜風に呟く

国を奪った

 

僕は無心に

荊で詠んだ

雨を招いた

君の美しさ

 

 

「遠景に嫁ぐ」

硝子の灰皿に

炭酸水注げば

新鮮な星々が

会話を始める

 

毒炎を悼んで

闇に懐古する

短命の美学は

糖液と融ける

 

昨日の恋文に

風船玉結べど

健全な青空が

詩題を歪める

 

音韻を背いて

鳥に辞別する

天国の小径は

黄昏と灼ける

 

 

「烟る君に」

真理を砕く

六弦の稲妻

僕は凶荒し

臓物が疼く

 

感性が醒め

再誕する熱

痺れた心は

地獄を捜す

 

定義を否む

鍵盤の暗黒

僕は憂愁し

神経が絡む

 

混沌が更け

精彩する傷

溺れた骸は

季節を惑う

 

 

「サイケ」

切望が招いた

遊園地に眩む

泪は感化して

追憶を歪める

 

寂れた木馬は

親愛で駆ける

悲観する僕の

苦悩に触れて

 

罪悪が刻んだ

難波船に嘆く

病は暗示して

滅亡を続ける

 

溺れた帆布は

片影で責める

依存する僕の

理想に焦れて

 

 

「夢境の淵」

僕の猶予は

水銀が刈る

運命に否む

短詩を遺し

 

恋する鳥が

双翼を折る

誠実な嘘は

銀河に瞬く

 

君の啓示は

朝露が照る

神格に届く

全知を想い

 

讃する花が

色艶を知る

閑静な夢は

真理に佇む

 

 

「或る濃淡」

教室を統べる

有毒な公用語

生徒は笑んで

灰色に演じる

 

窓辺の隷属は

憂世を拒んで

不幸な疑問に

惨劇が燃える

 

戦場を過ぎる

痛切な散文詩

死兵は泣いて

故里に嘆じる

 

地雷の聖人は

憎悪を背いて

一途な苦悩に

神託が失せる

 

 

「箱舟の狂乱」

蝶の歯形が

小指で燃え

夢に逃れど

真実を熟む

 

弱い痛覚は

惰眠の傍で

翼を毟って

運命に咲く

 

銃の論理が

平和で映え

恋に溺れど

哲学を往く

 

聖い演説は

慈愛の底で

骸を渉って

神様に編む

 

 

「甘い乖離」